業界ニュース vol.08 (2018.04)
平成30年(2018年)4月に診療報酬改定と介護報酬改定の同時改定が実施されました。
人生100年時代を見据えた社会の実現、どこに住んでいても適切な医療・介護を安心して受けられる社会の実現(地域包括ケアシステムの構築)、制度の安定性・持続性の確保と医療・介護現場の新たな働き方の推進を基本認識とし、改定が行われました。
今回の改定の概要は、下記のようになります。
平成30年度診療報酬改定の概要(改定の基本方針と求められる対応)
Ⅰ.地域包括ケアシステムの構築と医療機能の分化・強化、連携の推進
- 地域包括ケアシステム構築のための取組の強化
- かかりつけ医、かかりつけ歯科医、かかりつけ薬剤師・薬局の機能の評価
- 医療機能や患者の状態に応じた入院医療の評価
- 外来医療の機能分化、重症化予防の取組の推進
- 質の高い在宅医療・訪問看護の確保
- 国民の希望に応じた看取りの推進
- リハビリテーションにおける医療と介護の連携の推進
Ⅱ.新しいニーズにも対応でき、安心・安全で納得できる質の高い医療の実現・充実
- 重点的な対応が求められる医療分野の充実
- 緩和ケアを含む質の高いがん医療の評価
- 認知症の者の対する適切な医療の評価
- 地域移行・地域生活支援の充実を含む質の高い精神医療の評価
- 難病患者に対する適切な医療の評価
- 小児医療、周産期医療、救急医療の充実
- 感染症対策や薬剤耐性対策、医療安全対策の推進
- 口腔機能低下への対応、生活の質に配慮した歯科医療の推進
- 薬剤師・薬局による対人業務の評価
- 医薬品、医療機器、検査等におけるイノベーションやICT等の将来の医療を担う新たな技術を含む先進的な医療技術の適切な評価と着実な導入
- データの収集・利活用及びアウトカムに着目した評価の推進
- 明細書の無料発行の推進
Ⅲ.医療従事者の負担軽減、働き方改革の推進
- チーム医療等の推進(業務の共同化、移管等)等の勤務環境の改善
- 業務の効率化・合理化
- ICT等の将来の医療を担う新たな技術の着実な導入
- 地域包括ケアシステム構築のための他職種連携による取組の強化
- 外来医療の機能分化
Ⅳ.効率化・適正化を通じた制度の安定性・持続可能性の向上
- 薬価制度の抜本的改革の推進
- 後発医薬品の使用促進
- 医療機能や患者の状態に応じた入院医療の評価(再掲)
- 外来医療の機能分化、重症化予防の取組の推進(再掲)
- 費用対効果の評価
- 医薬品の適正使用の推進
- 備蓄の効率性や損益状況等に応じた薬局の評価の推進
- 医薬品、医療機器、検査等の適正な評価
参考・平成30年度介護報酬改定の概要
- 地域包括ケアシステムの推進
中重度の要介護者も含め、どこに住んでいても適切な医療・介護サービスを切れ目なく受けることができる体制を整備
- 自立支援・重度化防止に資する質の高い介護サービスの実現
- 多様な人材の確保と生産性の向上
- 介護サービスの適正化・重点化を通じた制度の安定性・持続可能性の確保
詳細については、厚生労働省のホームページをご確認ください。